工藤元(kudogen)公式 映画・ドラマ評論家

工藤元(kudogen)。1990年生まれの31歳。大阪府在住。 映画・ドラマが大好きで、年間200タイトル以上を視聴しています。工藤元(kudogen)公式では、私が実際に視聴した映画・ドラマを、あらすじ・ネタバレでご紹介。感想・解説・評価もあわせてご紹介します。

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工藤元(kudogen)の書評:『サードドア精神的資産の増やし方』あらすじとビジネスへの活用

投稿日:2021年9月8日 更新日:

※2021年9月8日更新

ベストセラーとなったアレックス・バナヤン著『サードドア 精神的資産の増やし方』The Third Door: The Wild Quest to Uncover How the World’s Most Successful People Launched Their Careers, Alex Banayan)を読みました。

この本を読んだきっかけは、2チャンネルの創業者であるひろゆきさんが、東洋経済ONLINEひろゆきが語る『1%の抜け道に気づく成功者』」で、絶賛していたからです。

ひろゆきさんは英文の原書で読んで面白かったということなので、はじめは私も原書で読んでみましたが(その後わからない部分を補完するため日本語でも読んでみました。)大変面白かったです! ビジネスの進め方や人生の過ごし方にとって、とても有益な示唆を与えてくれる一冊だと思います。

そこでこの記事では、アレックス・バナヤン著『サードドア精神的資産の増やし方』のあらすじや内容を取り上げながら、この本に書かれていることをどのようにビジネスや人生に活かしていくかを解説していきます。

目次

工藤元(kudogen)の書評:この記事の概要

この記事は下記の内容を解説しています。詳しい内容については各項目をお読みください。

  • ベストセラーであるアレックス・バナヤン著『サードドア 精神的資産の増やし方』は、多くの成功者へのインタビューを通じて学んだ「キャリア(人生)の始め方」について書かれています。
  • 基本的な主張としては、人生には常に3つの選択肢(入口)があり、特に3つ目の入口は誰も教えてくれないので多くの人が選ばないが、成功者はその入口を選んでいるというものです。
  • この3つ目の入口を「サードドア」と呼び、成功する可能性の高い方法や選択肢のことを指します。成功者は、どんな意思決定を行うときでも、それを実現する可能性が高い方法=「サードドア」がないか考え、探し出し、実行しているのです。
  • 本書は3つの示唆を与えてくれます。第1に、「何かを実現するための方法は1つではないこと」。第2に、「選ぶ方法によって成功する可能性が変わること」。そして最後に、「成功する可能性が高い方法=「サードドア」を見つけること」です。

工藤元(kudogen)の書評:書籍について

『サードドア 精神的資産の増やし方』は、著者アレックス・バナヤンが2018年6月に発行したビジネス書です。内容については、著者自身の経験と多くの成功者(スティーブン・スピルバーグ、ビル・ゲイツ、レディー・ガガなど)へのインタビューを通じて学んだ、「キャリア(人生)の始め方」について書かれています。

2016年6月にアメリカで出版されるとベストセラーとなり、フォーブス誌で「2018年に読むべきキャリア本トップ5」に選ばれました。

タイトルのサードドア(The Third Door)とは言葉通りに第三の入口ということになりますが、これは文字通り、何かの選択をする時には3つの選択肢(入口)があり、特に3つ目の入口は誰も教えてくれないので多くの人が選ばないが、成功者はその入口を選んでいるという意味です。

副題『The Wild Quest to Uncover How the World’s Most Successful People Launched Their Careers』は直訳すると、「世界で最も活躍している人々が、どのようにキャリアをスタートさせたのかを、発見するためのワイルドな旅」といった感じで、これはかなり本の内容に近いです。

一方、邦題では「精神的資産の増やし方」となっていますが、これは本の内容と照らして正直まったく合っていないですし、むしろ誤解を招く訳だと思います。外国語で書かれた本の翻訳ではよくあることですが、この表現は忘れて読み進めた方がいいと思います。もし英語が苦手でなければ、原書で読むことをお勧めします。

著者について

アレックス・バナヤン(Alex Banayan)は1992年8月10日にアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスに生まれました。南カリフォルニア大学1年生の時にテレビ番組『プライス・イズ・ライト』に出演して優勝。賞品のヨットを売却、その資金をもとに数多くの成功者へインタビューしています。

その後19歳でシリコンバレー史上最年少のベンチャー投資家としてベンチャー・キャピタルに参画し、23歳の時に『ビジネス・インサイダー』誌に「30歳未満の最高にパワフルな人物」の1人に選ばれています。26歳の時に本書を出版、ベストセラー作家にもなりました。

肩書としてはなんと言っていいのか分かりませんが、若くして成功した個人投資家・コラムニスト・作家というところでしょうか。本書に書かれていることがすべて事実としたら(正直確かめる術はないのですが)、この経験を元に成功を掴んだと言えるかもしれません。

工藤元(kudogen)の書評:『サードドア 精神的資産の増やし方』のビジネスへの活かし方

『サードドア 精神的資産の増やし方』は、著者であるアレックス・バナヤンが沢山の成功者にインタビューしていく過程で気づいた、「成功者はどのようにそのキャリアの初めのステップを踏み出したか」について書かれています。

どんな成功者でも初めは無名で力の無い1人の人間にすぎませんが、成功者がその成功を掴むきっかけは何だったのか、そのチャンスをどう掴んだのかについてはあまり知られていません。アレックスは、成功者はみな「サードドア」と言う普通のルートではない、いわば「抜け道」を使ってキャリアをスタートさせていると主張しています。

例えば、スティーブン・スピルバーグは、映画制作会社で働く人となんとか友達になり、スタジオに勝手に潜り込んでノウハウを吸収し、自分を売り込むための短編映画を制作してキャリアをスタートしました。

では、本書でいう「サードドア」とは何なのでしょうか?詳しく解説します。

「サードドア」とは

「サードドア」とは、キャリアを始めるときや人生において何か重要な選択をするときに選ぶ3番目のドアのことです。実はビジネスやキャリアに関する意思決定を行うときには、常に3種類の選択肢(ドア)があり、私たちはそのどれかを選んでいます。この3種類のドアについては、本書のはじめにナイトクラブの入口に例えて説明されています。

  • 第1の入口…正面の入口。99%の人がそこに並び、本当に入れるのかどうか心配しながら長い行列をつくる。
  • 第2の入口…VIP専用入口。セレブやお金持ち、貴族出身など特別な人だけが待たずに入れる。
  • 第3の入口…裏道の窓から入りキッチンの先にある入口。誰も教えてくれないが、いつでも必ずそこにある。

通常、一般の人は第1の入口から入ることしか思いつきません。そのため、長い行列ができていたとしても、中に入ろうと思ったら我慢して行列に並ばなくてはなりません。

一方で一部の特権を持っている人たちは、自分たちを含めた許された人たちだけが入れる第2の入口があることを知っています。第1の入口に並ぶ人たちを横目に、第2のドアから並ばずに悠々と入っていきます。

しかし、本当の成功者は「サードドア」(第3の入口)を選びます。一般の人たちも優先されるセレブも知らない入口ですし、そもそもそうした入口があることを思いもつかないのです。成功者は、必ずそうした「サードドア」(第3の入口)があるということを知っているからこそ、常に「サードドア」を探しているのです。

本書のテーマ・主張

本書のテーマ・主張は「サードドアは誰も教えてくれないが必ずある」ということ、また、「可能性を信じれば、誰でもどのドアも開けられる」ということだと考えています。

2ちゃんねる創業者のひろゆきさんも、本書の「サードドアは必ずある」については共感されています。

僕もアレックスと同じで、正攻法、つまりファーストドアに並ぶのではなく、必ず抜け道があるはずだと思うタイプです。

サードドアを見つけるのは、才能や頭のよさではない。何かを実現したいと思ったとき、その確率が1%でも高くなる方法はなんだろうという目線で世の中を見られるかどうかなんですよ。誰にでもできるけれど、みんなやらないことがある。成功者はみんなそれを知っているし、やっている。

「ひろゆきが語る『1%の抜け道に気づく成功者』東洋経済ONLINEより引用

ひろゆきさんも言うように、こうした人たち(サードドアを選ぶ成功者)は、どんな意思決定を行うときでも、それを実現する可能性が高い方法=「サードドア」がないか考え、探し出し、実行しているのです。

本書の示唆をどうビジネスや人生に活かすか

ビジネスや人生は意思決定の連続です。誰でも常に、何をして何をしないか、いつするか、どこでするか、どのように行うかについて、考え、選び、決定し、実行しています。

ただ、成功しない人と成功する人の違いとして、成功者は、自分のやりたいことを実行するための方法は一つではないことを知っていて、さらに、選ぶ方法によって成功する可能性が変わることを知っているのです。

そのため、成功者は、先人がやってきた方法をそのまま模倣するのではなく、何かもっと良いやり方はないか、成功する確率が高い方法はないか、常に探し続けています。そうした一つ一つの積み重ねが、成功するきっかけを掴むことにつながり、さらに成功する可能性を高めているのです。

私たちがビジネスや人生において、本書の示唆を活かすためには、以下の3点(成功するためのポイント)を理解することが重要だと考えています。

  1. 何かを実現するための方法は1つではないこと。
  2. 選ぶ方法によって成功する確率が変わること。
  3. 成功する可能性が高い方法=「サードドア」を見つけること。

工藤元(kudogen)の書評:『サードドア 精神的資産の増やし方』のあらすじ・内容

ここでは、『サードドア 精神的資産の増やし方』のあらすじ・内容についてご紹介します。

STEP1 列から飛び出せ

1 天井を見つめて

南カリフォルニア大学1年生のアレックスは、親の期待を受け医学部進学を目指していますが勉強に身が入りません。そんな時、ビル・ゲイツの伝記を読み「成功者はどうやってキャリアをスタートさせたのか?」という関心がわき、多くの成功者にインタビューして答えを見つけようと考えます。

インタビューに必要な資金を得るためにテレビ番組『プライス・イズ・ライト』に出演し賞品を得ようと考えますが、勝率は0.3%。アレックスは、『プライス・イズ・ライト』で優勝する方法を真剣に考えます。

2 プライス・イズ・ライト

『プライス・イズ・ライト』に出場する方法をグーグルで調べると、オーディションで隠れたプロデューサーに気に入られる必要がある事が分かります。そこで、派手で目立つ格好をしてダンスやジョークでプロデューサーの目を引き、出演にこぎつけます。

ゲームのルールすら知らずに本番に臨みますが、他の出演者のアドバイスや観客の助けを得ながらなんとか優勝することができ、賞品のヨットを獲得します。

3 収納部屋

ヨットは1万6,000ドルで売却することができ、インタビューの資金を獲得することができました。アレックスは家族から大反対を受けますが、時間をつくるために、専攻を医学からビジネスに変更します。

友人を集め、インタビューする相手について、ビジネス・映画・音楽などジャンル別にリストを作成します。最後に、1人の友人から、最初のインタビューをティム・フェリスにするように勧められます。

STEP2 裏道を駆ける

4 スピルバーグ・ゲーム

かたっぱしから知人にメールを送り、ミッションへのアドバイスを求めます。大学職員からスティーブン・スピルバーグが来るイベントに入場するサポートを得ることができました。当日、スピルバーグと立ち話はできましたが、連絡先を渡すことには失敗してしまいます。

なお、スピルバーグは、勝手にスタジオに通い知り合いをつくり、内部の関係者に作品を観てもらい、映画会社と契約することに成功しキャリアをスタートしたのでした。これがスピルバーグ・ゲーム(下記)です。

  1. ツアーバスから飛び降りる
  2. インサイドマン(内部の関係者)を見つける
  3. インサイドマンに中に入れてもらえるよう頼む

5 トイレにかがんで

ティム・フェリスの著作からドナーズ・チューズとの関係を知り、インサイドマンのCOO経由でインタビューの申込をしますが返事がありません。

あるカンファレンスにフェリスが来る事を知り、スピーチ後に近くに行けそうなトイレに潜むことでフェリスと直接話すことができました。しかしインタビューの返事はなく、アレックスは毎日毎日しつこくメールを送り続けます。ついには電話インタビューすることができますが、内容は無作法でしつこくメールを送るアレックスを窘めるものでした。

それでも、何者でもない人間は「信用を借りる」ことが重要なこと、また、コールドメール(飛び込み)という方法について学ぶことができました。

6 チー・タイム

マイクロソフトで働く知人に、チー・ルーを紹介されます。当初、チー・ルーが誰でも知っている人ではないことから期待していませんでしたが、インタビューでは学びと機会を得ることができました。

学びについては、ひとつは「運」、もうひとつは「犠牲を払う」ということです。彼にとって「運」とは、一度きりでなく何度もチャンスがあるものですが、準備しなければ乗ることができないということ。また、「犠牲を払う」とは、睡眠時間を削って努力してきたのは、長い目で見た利益を得るために目先の快楽を犠牲にすることだということです。

また、「ビル・ゲイツにミッションを話してくれる」という機会を得ることができました。

7 秘めた力

ビル・ゲイツの秘書からは、お断りのメールが来るだけでした。焦ったアレックスは、インタビュー依頼のメールを、リストやそれ以外の人々にひたすら送り続けました。しかし全てに断られ、実際に会って申し込んだウルフギャング・パックからも断られ失望します。

しかし、ボクサーのシュガー・レイ・レナードの広報に連絡を取り手紙を書くと、自宅に招待されインタビューすることができます。シュガー・レイは、王座統一戦で不利な状況から「秘めた力」を使って逆転した経験から、アレックスをビジョンに向けて戦い抜くよう励まします。

STEP3 インサイドマンを探せ

8 夢のメンター

シュガー・レイとのインタビューで元気が出たアレックスですが、ビル・ゲイツの主席秘書から1本の電話をもらいます。ビル・ゲイツに会うためには今のミッションがまだ5%程度しか進んでいないと言われショックを受けます。

しかしリチャード・ブランソンとビル・クリントンの会談をセッティングした若い起業家エリオット・ビズノーのことを思い出し、彼にミッションを伝えるコールドメールを送ります。エリオットからはすぐに返事が来てロサンゼルスで会えることになりました。期末試験の日でしたがアレックスは落第を覚悟して会いに行きます。

9 エリオットの秘密

ホテルのロビーでエリオットへのインタビューが始まります。エリオットからは5つのルールを伝えられます。

  1. ミーティング中は携帯電話を見るな
  2. 有名人と仲間らしく堂々と振る舞え
  3. 写真などをネットに投稿するな
  4. 約束を守り大事なことは他人に明かすな
  5. 冒険好きな者にだけチャンスは訪れる

エリオットとレストランに行くと、そこには成功者だらけでした。ザッポス・グーグル・リンクトイン・Youtubeなどの創業者です。食事中にエリオットに「ここに来る金はどう工面した?」と聞かれます。「プライス・イズ・ライト」で稼いだと答えると、エリオットに「なぜそんな面白い話をしない!」と怒られます。実際グルーポンの創業者にその話をすると「すごい」と言われ、連絡先の交換ができました。

最後にトイレでグーグルCEOのラリー・ペイジと2人きりになりますが、何も話せず終わってしまいます。アレックスにはまだまだ学ぶことがあるのです。

10 チャンスをつかむ

ビル・ゲイツの主席秘書から、まず出版契約を結ぶようにアドバイスされたので調べてみると、エージェントが必要なことが分かりました。企画書を書きエージェントにメールしますが、どのエージェントにも断られてしまいます。

エリオットからメールが来てロサンゼルスに行くと、ロンドンに一緒に行こうと誘われます。家族に相談すると大反対されますが、最終的にはいつもどおり祖母が賛成してくれ、行けることになります。

11 実力以上の仕事をやれ

エリオットは大学の友人が寮でTシャツにプリントして売る商売をしているのを見て、初めて起業家になろうと思いました。同じようにTシャツを作りましたが売れず、マーケティングコンサルタントもうまくいきません。

その後父親のビジネスを手伝うために広告営業のコールドコール(飛び込み電話)をかけ始めます。初めはうまくいきませんでしたが、だんだんコツをつかみ売上はトントン拍子に伸び、10年で会社を5,000万ドルで売却できるまで成功しました。

エリオットはコールドコールのノウハウをもとに、起業家サミットの立ち上げも成功させます。

12 これがビジネスだ

エリオットに促されて、アレックスはパーティで初対面の人に自分の話をすることになります。初めはうまく話せませんでしたが、エリオットにもアドバイスを受けて、相手を楽しませ関心をもたせる話し方ができるようになりました。

エリオットも実は昔はコミュニケーション能力が低かったのですが、ある時クライアントとビジネスの話しでなく世間話を楽しんで、結果としてビジネスがうまくいった経験から、「これがビジネスだ」ということを学んだのです。

13 一足飛びの人生

エリオットの起業家サミットは、クリントン大統領が「アメリカへのギフト」と呼ぶまで大きくなっていました。なぜそこまで成長できたのでしょうか?

エリオットはパーティで知り合った人物から、若い投資家をホワイトハウスに招くイベントのホストをやることになり、得意の「信用を借りる」「コールドコール」を生かして1,000人近くの要人が集まるほど成功させたのでした。

エリオットは、成功するものは一足とびの人生を選ぶと言い、アレックスに自分の下で働くようにいます。それが「ファストパス」、最良の道だと言うのです。

14 やらないことリスト

エリオットに起業家イベントの開催場所に案内されると、そこには起業家だけでなく、有名ミュージシャン、オバマ大統領の顧問、芸能人など、異能を持ち成功者がたくさんいました。

アレックスは、エリオットのおかげで多くの成功者が自分に関心を持ち楽しいときを過ごしますが、エリオットのオファーを受けるかどうか悩みます。パーティーで知り合ったウォーレン・バフェットの元部下にアドバイスをもらいます。「優先すべき達成したいこと5つのために、残りの20をやめることが成功の秘訣だ」。

アレックスは、1つのミッションをやりとげたいと、エリオットのオファーを断ります。

15 まねじゃあ勝てない

「エージェントがなければビル・ゲイツには会えない」。アレックスはなんとかエージェントと契約しようと、コールドメールを送ったり、起業家イベントで知り合ったミキから紹介してもらったりしますがうまくいきません。

友人のブランドンからアドバイスをもらいます。「ウォルマートはアマゾンのまねでは勝てない」。そうです、コピーでなく自分の力や状況に合わせた独自の戦略や戦術が必要で、それにはもう一度深く自分を見つめ直さなければならないことに気づいたのです。

アレックスは自分のミッションと信念を真摯に伝えるメールを大物エージェントに送ります。ようやくエージェントからイエスの返事がもらえました。

16 1日CEO

エージェントに会うため出発しようとしたアレックスですが、ミキ主催のコスプレパーティーに参加することになります。そこでザッポスのCEOのトニー・シェイと出会い、「1日だけザッポスのCEOになりたい」と言うと、快諾してくれます。トニーと話すうちに、思わず過去にアレックスはトニーの本を読んで感動したこと、人生を変えてくれたと告白してしまいますが、トニーも喜んでくれたようでした。

ザッポスの1日CEOとしてトニーの影となる1日を過ごしますが、ザッポスの従業員はみなアレックスに羨望の眼差しを向けてきます。みなアレックスのようになりたいのですが、誰もトニーに頼む勇気がないのでした。

17 カレッジ・ドロップアウト

アレックスは大学を中退すべきかどうか悩みエリオットに相談しますと、中退しなくて良いと言われます。よく調べると、ゲイツやザッカーバーグなど有名起業家も、けして反逆して退学したわけではない事を知ります。アレックスもそうした起業家たちに倣い、大学を休学することにします。

しかしその事で、大学を辞めないと誓った祖母を泣かせてしまいます。

STEP4 ぬかるみを歩く

18 ハレルヤ!

アレックスは出版企画書を書き直してエージェントに送り、ついに出版契約を結ぶことに成功します。早速ビル・ゲイツの主席秘書にメールをしますが返事がありません。慌ててエリオットの協力を得て、レディー・ガガやビル・クリントン、ウォーレン・バフェットに当たりますがすべて答えはノーでした。

バフェットの元部下であるダンに連絡し、なんとかバフェットに手紙を送ることを約束してもらいます。

19 グランパ・ウォーレン

手紙を送る前にバフェットの事を徹底的に調べることにします。バフェットの事を調べると、彼は目先の利益にこだわらず長期的な視野で活動していたこと、時間をかけて努力に努力を重ねて、他の人がやりたくないことまで引き受けて成功を掴んだことを知ります。

友人にもバフェットの素晴らしさを説明できるぐらい親しみを覚えてから、アレックスはバフェット出す手紙をかきあげます。

20 モーテル6

バフェットの部下から手書きの返事をコピーしたメールが来ますが、答えはノーでした。ダンから粘り強くとアドバイスを受け、もう一度送りますが答えはまたノーです。電話したり手紙の内容を変えたり、秘書に花を送ったりしますが、イエスの返事はもらえません。

打つ手がなくなり、バフェットが住むオマハまで行きますが、成果がなく帰ることになりました。

21 カエルにキスをしろ

失意の中にいたアレックスに、セグウェイを発明したディーン・ケーメンとのインタビューの話が舞い込みます。ケーメンについて調べると、今後のアドバイスがもらえるかもしれないと思います。アレックスはケーメンからいくつかの問題解決のアドバイスをもらいます。

いくつかのアドバイスのうち「失敗を繰り返してイライラするのではなく、別の解決策が当てはまるように、問題を別の観点から見直す」というものが、バフェットへのアプローチを変えるヒントとなります。

22 株主総会

アレックスたちは、バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイの株主総会に赴きます。バフェットの秘書が招待状をくれたのです。ただし当日質問できる確率は1,000分の1。会場のボランティアからの情報により場所により当選確率が違うことがわかり、6人でトライした結果4人も当選することができたのです。

アレックスたちはどんな質問でバフェットの注意を引くことができるか作戦をたてます。作戦通りアレックスはダンから聞いた25のリストの話をしますが、バフェットは事実ではないと答えます。株主総会での質問は失敗に終わりました。

23 ミスター・キーング!

ダンに電話をかけて確認したところ、どうもダンがバフェットの部下であったということは嘘であったようでした。アレックスは打ちのめされます。

そんなとき、たまたまスーパーでインタビュアーのラリー・キングを見かけます。なかば強引に朝食を一緒にする約束をとりつけます。ミッションについて話すと、何人かの仲間を紹介されます。彼らがキャリアを築くきっかけをつかむ方法は、「扉を叩く」ということでした。アレックスは、素性のわからない男のメールだから返事がもらえなかったという事に気づきます。

24 最後のチャンス

ビル・ゲイツの秘書と会う約束が取れました。手違いがあり一度は会えませんでしたが、もう一度会う約束を取り付けます。ザッポスのトニー・シェイの車で待っていると、TEDの創業者であるリチャード・ソール・ワーマンが入ってきます。ワーマンの話はとても面白く勢いがありましたが、なんとか我慢して席を立ちます。

秘書と会って車に乗り込みます。プロジェクトの進行を聞かれ、これまでインタビューした相手を答えていたとき、アレックスは「名前じゃないんです」と大声でいいます。アレックスがこのミッションへの思いを語り、リーダーたちが若い世代のために集まってくれたことを話すと、秘書はビル・ゲイツに会わせてくれることになりました。

STEP5 サードドアを開けて

25 聖杯1

アレックスは、ゲイツについて学びます。ラリー・キングにインタビューの方法を聞いたり、過去にゲイツにインタビューした人の記事を読んだりします。ゲイツのエピソードを調べるうちに、はじめてソフトウェアを販売した話が印象に残りました。

ゲイツがこのチャンスをものにできたのは、自分にとって苦手で煩わしいことをきちんとやったからだと考えます。苦しいことを最初に乗り越えることが必要だと自分に言い聞かせます。

26 聖杯2

アレックスはついにビル・ゲイツと会うことができました。ゲイツはいろいろな話をしてくれましたが、一見当たり前のような話で望むような答えがかえってこず、うまくインタビューを進めることができません。

焦ったアレックスは、どうせ時間がないから楽しもうと思い、ゲイツに馬鹿げた笑い話を聞きます。そこから会話はジョークを交えはじめて、部屋が良い雰囲気になりました。しかし、ようやくうまくインタビューができるようになったとき、終わりの時間がきてしまったのです。

27 サードドア

ゲイツの秘書を通してバフェットにインタビューを申し込みますが、イエスどころかブラックリストに載ってしまいます。その他たくさんの著名人への申込も、全てノーの返事でした。エリオットにアドバイスを求めると「より大きく見方を変えて考えろ」と言われます。

イベントでエリオットの友人マットに会います。アレックスがこれまでのインタビューから気づいた「サードドア」の話をすると、マットは気に入ってくれます。マットはレディー・ガガと会ったことがあるので、チャンスになるかもしれません。

28 成功を考える

アップルの創業者スティーブ・ウォズニアックにインタビューすることになります。友人は成功者のジョブスでなく、なぜあまり成功しなかったウォズニアックにインタビューするのかと言います。

アレックスはウォズニアックのインタビューを通して、彼が本当にやりたいことをやり幸せだということ、そしてジョブスの方が成功者とは限らないと考えるようになります。

29 生涯見習い

エリオットが教えてくれた「見方を変えて考えること」「パイプを作ること」がうまく回りはじめ、ラッパーのピットブルに会えることができます。

事前に決めたインタビュー内容でなく、まずはリラックスして好奇心の赴くままに質問していくと、上手に話を引き出すことができました。ピットブルからは、「学びに対して謙虚でいること」が成功を維持する鍵だということがわかりました。

30 偏見と葛藤

動物行動学者のジェーン・グドールにインタビューします。はじめはリラックスして進んでいったインタビューですが、グドールがメンターからセクハラを受けたことを知り、アレックスは大きな怒りを胸にします。

インタビューが終わりアレックスは1つの大きなことに気づきます。それは、アレックスが男性ばかりにインタビューして、男性ばかりに相談して、男ばかり優遇していることです。

31 闇を光に変える

アレックスは実家に帰り姉と妹と向き合います。姉妹から、アレックスが持つ男優位の偏見に気づかされます。

女性としてアーティストや活動家として活躍した、マヤ・アンジェロウに電話でインタビューすることになります。自分の姉妹が聞きたいことを4つの試練という質問にまとめ、含蓄にとんだ話を聞くことができました。

32 死に向き合って

ジェシカ・アルバとのインタビューです。彼女は女優であり起業家として、2つの山に同時に登った人です。インタビューを進めるうちに、なぜか話題が死や人生の終わりになります。ちょうどその時アレックスの父親も膵臓がんに罹っていたため、思わず心情を吐露してしまいます。

そこから先はインタビューでなく病気の話になりますが、それが帰ってアルバの本質である、自分の人間性まで深く踏み込むことを知ることができます。彼女もまた、「サード・ドア」をこじ開けてきたのでした。

33 僕は詐欺師?

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグと会えることになりました。セミナー会場に行きますが、メールを捏造したと疑われ締め出されてしまいます。その後の対応も悪く、結局インタビューはできませんでした。

アレックスは考えます。友人や仲間は自分のために完璧なロングパスを出してくれた。でも自分はそのボールをちゃんと受け止められなかったのだと。

34 伝説のプロデューサー

プロデューサーのクインシー・ジョーンズに会います。何時間もあらゆることを話します。アレックスはクインシーとの話から一つの教訓を得ます。

これまで自分は、世界一の金持ちや最も成功した起業家など、上ばかりを向いてきたが、視野を横に広げるべきではないかと。また、自分を成長させたのはインタビューではなく、インタビューをしようと挑戦して何度も失敗したことだと。

35 レディー・ガガ

マットの紹介で、レディー・ガガとのインタビューを設定してもらいます。マットとガガが次のイベントで何をすべきかブレインストーミングをしているうち、これまでのインタビューの内容とも重なり、ガガとアートポップが結びつきます。マットも絶賛し、メッセージをビデオにまとめます。ガガはビデオを見てくれ、実際に会うと「自分がうまく言葉にできないことを言葉にしてくれた」と感謝されます。

アレックスはどうしてレディー・ガガとこんな体験ができたか考えます。それは小さな決断の積み重ねだったことに気が付きます。決断するときには3つのドアがあり、誰でもどのドアだって開けられます。可能性を信じれば、人生を変えられるのです。

工藤元(kudogen)の書評:この記事のまとめ

この記事で解説した内容をまとめました。

  • ベストセラーであるアレックス・バナヤン著『サードドア 精神的資産の増やし方』は、多くの成功者へのインタビューを通じて学んだ「キャリア(人生)の始め方」について書かれています。
  • 基本的な主張としては、人生には常に3つの選択肢(入口)があり、特に3つ目の入口は誰も教えてくれないので多くの人が選ばないが、成功者はその入口を選んでいるというものです。
  • この3つ目の入口を「サードドア」と呼び、成功する可能性の高い方法や選択肢のことを指します。成功者は、どんな意思決定を行うときでも、それを実現する可能性が高い方法=「サードドア」がないか考え、探し出し、実行しているのです。
  • 本書は3つの示唆を与えてくれます。第1に、「何かを実現するための方法は1つではないこと」。第2に、「選ぶ方法によって成功する可能性が変わること」。そして最後に、「成功する可能性が高い方法=「サードドア」を見つけること」です。

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