工藤元(kudogen)公式 映画・ドラマ評論家

工藤元(kudogen)。1990年生まれの31歳。大阪府在住。 映画・ドラマが大好きで、年間200タイトル以上を視聴しています。工藤元(kudogen)公式では、私が実際に視聴した映画・ドラマを、あらすじ・ネタバレでご紹介。感想・解説・評価もあわせてご紹介します。

映画

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説『スキャンダル』

投稿日:

※2021年9月14日更新

公開初日に実際に映画館で鑑賞した映画『スキャンダル』のあらすじを詳細までネタバレで紹介、伏線や結末ラスト、実際の事件との違いを詳しく解説しています。

2020年2月20日(金)、公開初日に映画『スキャンダル』を鑑賞してきました!この記事では詳しい内容、監督やキャスト、みんなの感想や評判を紹介します。

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説:映画『スキャンダル』の基礎知識

映画『スキャンダル』を100倍楽しむための基礎知識をご紹介します!

簡単なあらすじ

※ネタバレも含みますので、鑑賞前の方はご注意ください。

FOXニュースはロジャー・エイルズが帝王として君臨しています。ロジャーはその権力を悪用し、キャスターに起用する代わりに性行為を要求するセクシャル・ハラスメントを長年行ってきました。若手のケイラ・ポシュピシルもその一人です。

FOXをクビになったグレッチェン・カールソンは、ロジャーをセクハラで訴えます。FOXでは同じ女性でもロジャーを擁護する人も多く、また、巨大企業に歯向かうのを恐れなかなか証言が得られません。

そんな中FOXのトップキャスターのメーガン・ケリーが、以前自分が遭ったセクハラを証言することで流れが変わり多くの証言者が集まり、また、グレッチェンの録音テープも明確な証拠となりロジャーは敗訴し、FOXを去ります。

グレッチェン達は巨額の賠償を受け取りますが、一方でロジャーたちも高額な退職金を受け取ります。また、FOXのセクハラを容認する空気も変わることなく、ケイラは失望して新しい道へ進んでいきます。

概要

2016年にアメリカのニュース専門のケーブルテレビチャンネル「FOXニュース」で実際に起こった、セクシャルハラスメント事件を題材にしたサスペンス風の人間ドラマです。

主演+凖主役として、『モンスター』でアカデミー賞主演女優賞のシャーリーズ・セロン、こちらも『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞主演女優賞のニコール・キッドマン、そして『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などでも有名なマーゴット・ロビーと、演技派(かつ美しい)のベテラン女優が名を連ねています。

第92回アカデミー賞では、主演女優賞・助演女優賞・メイクアップ&ヘアスタイリング賞の3部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞(ヒロ・カズ)が見事受賞するなど、話題作になっています。

特に、すでにビジネスとしての映画界からは引退しアーティストとしての活動に専念していたヒロ・カズを、シャーリーズ・セロン直々に口説いて製作に加わらせただけある、その見事なメイクアップ術で実在の人物に迫るリアルな表現に注目です!

実際の事件

映画『スキャンダル』は、2016年7月にFOXニュースで実際に起きた、ベテランキャスターのグレッチェン・カールソンが、創業者でありCEOのロジャー・エイルズにクビを宣告され、逆にセクシャル・ハラスメントで告発・訴訟の上、ロジャーを退任に追い込んだ事件をもとに製作されました。

映画の原題は「BOMBSHELL」です。これ、直訳すると「爆弾」なのですが、スラングとしては「性的に魅力のある女性」という意味があります。なお、このセクシャル・ハラスメントの告発による心労もあったのか、ロジャー・エイルズはその直後の2017年5月に亡くなっています。ニューヨーク・タイムズで、ロジャー・エイルズの生涯について紹介する記事が掲載されていました。

『Roger Ailes, Who Built Fox News Into an Empire, Dies at 77』The New York Times

※セクシャル・ハラスメントについて書かれた部分のみ日本語に訳しました。

・突然の追放

ルパート・マードック(メディア王・FOXニュースのオーナー)は、ロジャー・エイルズを高く評価していましたが、2016年の夏にエイルズのセクシャル・ハラスメントを訴訟した、前のメインキャスターのグレッチェン・カールソンを渋々追従しました。

グレッチェンの行動は、他エイルズによりセクシャル・ハラスメントを受けたという女性たちからの証言や告発を次々と引き起こしていたのです。FOXニュースの、女性を軽んじるカルチャーを証言するもものもありました。このスキャンダルにより有名キャスターのビル・オライリーも職を追われました。

オライリーは、エイルズ同様にセクシャル・ハラスメントを否定しました。しかし結局、エイルズはFOXニュースを退社して、報道によれば40億円の退職金を受け取ったということです。

こうしたセクシャル・ハラスメントの告発は、実は初めてではなく、エイルズがテレビの仕事に復帰して、NBCでラッシュ・リンバーグが司会のレイトショーをプロデュースしていた頃、少なくとも1990年初頭には起きていました。

2014年に書かれたエイルズの伝記には、女性プロデューサーがNBCの仕事をエイルズに頼んだところ「「部屋の中で大声で」、「私がセックスしたい時にいつでも同意するなら毎週100ドル支払う」と言われたと記されています。

 

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説:映画『スキャンダル』のあらすじ・ネタバレ

映画『スキャンダル』のあらすじを、実際に公開初日に映画館で観た記憶にもとづき詳しくご紹介します。ネタバレも含みますので、鑑賞前の方はご注意ください。

ロジャーとメーガン

アメリカのケーブルテレビ局FOXニュースが物語の舞台になります。ロジャー・エイルズは独裁者としてFOXを支配しています。現場に細かく介入し、ミスには怒鳴り散らします。しかしロジャーが女性キャスターを起用し、セクシーさを前面に出したことでFOXは大成功していたのです。

一方で「一言多い」メーガン・ケリーは、弁護士から転身しトップキャスターとして看板番組を持っています。大統領選の候補者にインタビューするなど活躍していますが、トランプ大統領の女性スキャンダルを切れ味鋭く責めるため、トランプからTwitterで執拗に攻撃されます。

FOXのオーナーのルパート・マードックはトランプ支持者で、また、トランプ支持者からの嫌がらせや抗議のメール・手紙が殺到しますが、メーガンはロジャーからの信頼が厚いため処分はされず、いったん休養を取ることになりました。休養先ではパパラッチに写真を撮られ、トランプ支持者には暴言を吐かれてしまいます。こうした嫌がらせはその後1年続くことになります。

告発の準備

一方で、グレッチェン・カールソンは、以前は人気番組のキャスターでしたが、ロジャーのセクシャル・ハラスメントを断ったため、不人気番組に降格されていました。ノーメイクで登場するなどユニークな番組づくりに取り組んでいましたが、なかなか目が出ません。そんな中、部下のケイラ・ポシュピシルが自分の元を離れます。ここではチャンスが無いと思われてしまったのです。

グレッチェンは、ロジャーのセクシャル・ハラスメントを訴えるため弁護士に相談します。弁護士に「FOXには勝てない」と、以前ロジャーのセクシャル・ハラスメントに遭ったためFOXを告訴した、同じキャスターのルヴィの例を挙げられます。しかしグレッチェンは、「だからロジャー個人を訴える」と言い、わざわざロジャーが別荘を持つニュージャージー州の弁護士に相談していたのです。

ケイラの挑戦

ケイラは同僚ジェス・カーの机の上に、昔のレズビアンの恋人との写真が置いてあるのを見つけ、引き出しにしまいます。保守的なFOXではゲイであることを知られるのは命取りだからです。

ケイラはチャンスを掴もうと、社内でロジャーの秘書を見つけると同じエレベーターに乗り込みます。秘書はケイラの持つ「ビル・オライリー」の書類を見て、ロジャーの事務所に寄るように誘います。ケイラは喜んで、「今からはどうですか?」と答えます。ケイラは秘書に、ロジャーの個室に案内されます。

ケイラは、チャンスを掴めるかもしれないことに興奮しながら、ロジャーと報道について語りあいます。途中で、ロジャーはケイラに立ち上がって一回りするように言います。ケイラも従いますが、それからロジャーの要求がエスカレートします。

ロジャーはもっとスカートの裾を上げろと要求していき、ついには下着が見えるところまで上げさせられます。羞恥と屈辱を感じるケイラでしたが、ロジャーは「何かを得たいなら何かをする」ように支持し、暗にキャスター起用の代償として性行為を要求します。

ケイラは自分のオフィスに戻り、ジェスにロジャーのオフィスに行ったことを伝えます。ジェスは「自分を巻き込むな」と話を聞こうとしません。

ケイラの被害とグレッチェンの解雇

ケイラが誰かから電話を受け、どこかに向かいます。メーガンが乗るエレベーターにケイラが乗り込み、その後グレッチェンが乗り込みます。エレベーターは異様な雰囲気に包まれ、グレッチェンは「暑いわね?」と言います。ロジャーのいる2階でエレベーターは止まり、グレッチェンとケイラが降ります。

グレッチェンがロジャーの秘書に話すと、「あなたでなく別の人を呼んだ」と言われます。一方で、ケイラは奥に通されます。グレッチェンは、ケイラがこれからロジャーのセクシャル・ハラスメントの被害に遭うことに気づき、「まだやってるの」と呆れます。

グレッチェンはボスから解雇を言い渡されます。理由を尋ねますが答えはありません。会社を出たグレッチェンは弁護士に電話し、告訴に動きます。

グレッチェンの告訴

グレッチェンはローガン個人を訴えます。社内は大混乱、オーナーのマードックの息子たちも事態の収集に乗り出します。

告訴を知ったメーガンはスタッフに、自分も以前ロジャーからセクシャル・ハラスメントを受けていたことを伝えます。スタッフから「公表するのか?」と聞かれますが「今は沈黙する」と答えます。なぜなら、メーガンは強い女性のイメージで現在の地位を獲得していたため、セクシャル・ハラスメントに負けた弱いイメージに変わることを恐れていたからです。

グレッチェンは、必ず自分に続き被害を訴え出る女性が出てくることを確信していましたが、以前働いていたルヴィぐらいで、FOXで働く現役は誰も名乗り出ませんでした。

メーガンの沈黙

そんな中、沈黙を守るメーガンは不気味な存在になっていました。

職場の別の女性から、メーガンに「番組でロジャーの無実を報道すべき」と言われます。同じ女性でも、グレッチェンを支持せずロジャーに恩義を感じ忠誠を誓っている女性が多くいるのです。チーム・ロジャーと言うロジャー擁護者は社内にも大勢いるのでした。

メーガンはセクシャル・ハラスメントの被害者がいるかどうか知るため、スタッフに調べるように指示しますが、なかなか情報が集まりません。ようやくメーガンはメイクアップからセクシャル・ハラスメントの実態を知る人を聞き出し、スタッフに告げますが、スタッフから協力は得られません。スターのメーガンはFOXで働けなくなっても他局に行けますが、スタッフは生活に困ってしまうからです。メーガンは自力で調査することになります。

メーガンの調査

メーガンは以前の同僚に、ロジャーのセクシャル・ハラスメントを尋ねます。「なかった」という答えに安心しますが、帰り際に「ジムとジャック(他の幹部)にはされた」と告白され驚愕します。セクシャル・ハラスメントはFOX全体に蔓延していたのです。

セクシャル・ハラスメントの調査は進み、多くの証言者がロジャー達幹部からの被害を訴え始めていました。メーガンはケイラに「ロジャーにセクシャル・ハラスメントを受けなかったか」尋ねます。ケイラは驚きますが告白し、メーガンに「あなたも?」と聞き返すと、メーガンはうなずきます。

ケイラは涙を流しながら「なぜあなたが止めなかったのか?(あなたが止めれば後の私たちは被害に遭わなかった)」と言いますが、メーガンは「私に義務はない。多くの事をしてキャリアを築いた。」と反論します。しかしケイラは、「あなたはスターだし、止められたはずだ」とメーガンを非難します。

ジェスの家でスマホが鳴ります。幹部のジムからでしたが、実はケイラが冗談で登録していたのです。ケイラはデート中にジェスに電話をかけ、セクシャル・ハラスメントの証言について相談します。ケイラはロジャーの求めるまま、性行為をしてしまっていたのです。ジェスはケイラを励まし、ケイラは感謝します。

メーガンの決意とロジャーの敗北

メーガンは被害者が他にもいることを知り、証言することを決意します。

メーガンは外部の法律事務所のインタビューを受け、ロジャーのセクシャル・ハラスメントを告白します。メーガンは何度もロジャーにキスを迫られていたのです。テーブルの上にある自分の証人番号がWだった事に気づき、弁護士に聞きます。「私は23番目の証人?(Wは23番目のアルファベット)さらに増えるの?」弁護士は気まずそうな顔をします。メーガンは被害者が想像以上に多いことを知り愕然とします。

メーガンが証言した事がトップニュースになり社内は大混乱します。メーガンをフェミニストだと非難する人、メーガンはどういうつもり?とスタッフを問い詰める人、チーム・ロジャーのTシャツを配る人...。ロジャーは激怒し、メーガンの「スキャンダルを調べて報道しろ!」と指示を出します。

共和党の全国大会でメーガンがキャスターを務め、スタッフに挨拶しても無視されるなど、社内はまだまだロジャー擁護が多い状況です。誰かが控室に入った形跡を感じ不審がるメーガンですが、ダグと家族のサプライズでした。メーガンは夫のダグに「一言多いから家庭は崩壊した?」と訪ねますが、ダグは「まだ大丈夫だ」と優しく微笑み返します。

場面は変わりロジャーの弁護士が、慌ててグレッチェンに録音テープがあることを伝えます。グレッチェンは1年ものあいだロジャーとのやりとりを録音しており、それを元に証言していたのです。ロジャーが否定することを見越して、これまで録音を隠していたのでした。ロジャーの敗北が決定します。

変わるものと変わらないもの

ロジャーがマードックと2人の息子、弁護士と打ち合わせています。高額な退職金と残りの契約金を支払う代わりに、ロジャーはFOXを去ることになります。ロジャーは自分の正当性を主張し、最後に授業員に向けマードックとスピーチしたいと願いますが受け入れられません。

FOXではロジャー退任のニュースで従業員が大騒ぎしています。短いスカートを履いていたキャスターもパンツルックに変わりました。ケイラはジェスのレズビアンの恋人との写真を引き出しから出し、机の上に置きます。これでFOXも変わるとみな期待しているのです。

そこにマードックが現れ、自分がCEOとして指揮を取ることを発表します。ジェスは写真をまた引き出しに戻します。FOXは変わらないのです。ケイラは退職を決意し、マードックのスピーチを無視してFOXを去ります。

グレッチェンは弁護士の前で契約書を確認しています。「まさかFOXに勝つなんて」と弁護士がいいます。グレッチェンは2,000万ドルと謝罪を勝ち取ったのです。しかし弁護士は、「大金を得る代わりに(何も話せなくなる)口輪を嵌められる」と言います。グレッチェンは思わせぶりに「たぶんね」と答えます。

最後に、FOXがグレッチェンらセクシャル・ハラスメントの被害者に総額6,500万ドルを支払ったこと、ロジャーとビルは5,000万ドルの退職金を受け取ったことがエンドロールで流されます。

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説:映画『スキャンダル』の感想・クチコミ、評価・評判

映画『スキャンダル』を鑑賞した私の感想と、みんなの評判です。

私の感想

私の感想としては、まあ悪くはないけど...という感じです。実在の人物にリアルに似せた努力は認めますが、純粋に映画としてのストーリーや展開を楽しめるかというとイマイチでした。

実在の人物を演じたこの映画の登場人物はすべて激似なんですよ!ロジャーしかり、グレッチェンしかり。個人的に一番ツボなのはルドルフ・ジュリアーニでした。顔だけでなく仕草やクセなどかなり近づけています。

みどころとしては、やはりFOXニュースの看板キャスターメーガン・ケリーを演じたシャーリーズ・セロンの役作りですね。『モンスター』や『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でもそうですが、シャーリーズ・セロンは体重調整も含めた徹底的な役作りをしますね。

今回は実在の人物を演じるとあって、ヒロ・カズの特殊メイクの力も借り、そっくりさんレベルまで近づけています。

「スキャンダル」メーガン・ケリーそっくりメイクの裏側は? オスカー候補カズ・ヒロが明かす

記事にも書かれていますが、コンタクトレンズや鼻栓で顔の形を近づけている!そうです。

ただ日本人にとってはそもそも知らない人なので、激似と言われてもちょっとピンと来なく、感情移入しにくいですね。これが日本での事件を題材にしていたら違ったのかもしれないです。

また、脚本・ストーリー的には大きなカタルシスを感じていいはずなのですが、むしろ何か後味の悪さ的なモヤモヤ感も残ったところもあります。

一つはセクシャル・ハラスメントの告発者グレッチェン・カールソンを演じたニコール・キッドマンの演技が、個人的には今ひとつだった事。どうも表情が少なく(あえてなのかもしれませんが)、どんな感情や意図を持って行動しているのかが掴みづらかったです。途中やラストでも家族(子どもたち)を少し出してくるのなら、もう少し告発の背景を描いた方が良かったかもしれません。

もう一つは、加害者側の主張にもある程度言い分があるかとも思わせるような展開になっていたことです。これは実はまだ未だにハラスメントを許してしまう環境が存在しているんだ、アメリカはまだまだ男性社会なんだという問題を浮き彫りにしている効果もあるかもしれませんが、どうも製作サイドでも女性にも問題があるのでは?といったようなメッセージがあるように感じました。

あと、この映画はいわゆる「第四の壁を破る」演出(俳優が観客に語りかける)があり、まるでスタジオを案内されているような気分にもなるのですが、これは正直余計だったと思います。おそらくニュースが題材であり、TV局がいかに他の世界と異質なのかを表現しているのだと思うのですが、気がそがれる演出でした。

みんなの評価・評判・クチコミ

映画『スキャンダル』の評判ですが、以下のようになっています(2020年2月21日現在)。

映画.com Filmarks映画 Yahoo!映画 シネマトゥデイ
3.7 3.7 3.56 4

全体的になかなか高い評価ですね。

評価・評判・クチコミの中でポジティブなものとしては、#Metooにも通じるテーマ性の高さや、カズ・ヒロによるシャーリーズ・セロンの特殊メイクの凄さを挙げていたものが多かったです。

一方でネガティブな意見はあまり無かったのですが、セクシャル・ハラスメントそのものの描写が、特に女性の立場からするとリアルに気持ち悪いといったものが多かったです。

 

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説:映画『スキャンダル』の制作陣

映画『スキャンダル』の制作陣です。

製作スタッフ

監督

映画『スキャンダル』の監督は、ジェイ・ローチ。代表作は『オースティン・パワーズ』『ミート・ザ・ペアレンツ』などで、基本的にはコメディ映画を多くつくってきました。代表作の2本とも続編が出てシリーズ化されていますので、売れっ子監督と言えるでしょうね。

しかし近年では『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』『ザ・シークレットマン』などシリアスなサスペンスタッチのドラマが続いています。本作もその流れになりますね。

『ザ・シークレットマン』は、ニクソン大統領時代のウォーターゲート事件における情報提供者「ディープ・スロート」を描いたサスペンスですが、『48時間』のリアム・ニーソンが超絶渋くて素晴らしいです。未見の方はぜひ。

特殊メイク

メイクアップはカズ・ヒロ(辻一弘)です。日本出身ですがアメリカに渡り、『エクソシスト』などのメイクアップを担当したアーティストディック・スミスに師事し、20年以上映画製作の最前線で活躍されています。

2017年『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で、チャーチル首相を演じたゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を獲得しました。本作では二度目の受賞ということになります。

カズ・ヒロは、アカデミー賞受賞式でのインタビューで、日本の記者から「今回の受賞に日本での経験は活きているか?」という質問に対し、「日本は抑圧的で夢を叶える事が難しいから、私は日本を捨ててアメリカ人となった」と回答し、多くのニュースが取り上げました。

【参考】カズ・ヒロさんは「日本の文化が嫌になった」とは言っていない

実際にどんな経験があったのかは分かりませんが、日本の異質なものが叩かれる社会に辟易して世界に飛び出したからこそ、活躍されているのかもしれません。

出演俳優・キャスト

  • メーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)
  • グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)
  • ケイラ・ポシュピシル(マーゴット・ロビー)
  • ロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)
  • ジェス・カー(ケイト・マッキノン)

このあたりが主要キャストです。

カズ・ヒロのメイクアップ含めた、実在の人物に似せたところが話題になりがちですが、もちろん演技も素晴らしいものでした。

メーガンを演じたシャーリーズ・セロンは、勇気ある告発をした同僚を応援したい気持ちがある反面、自分が上り詰めるまでに体験したセクシャル・ハラスメントを公開することで、これまで自分が築き上げてきたイメージやキャリアを失うかもしれないと悩むトップキャスターの心境をうまく演じていたと思います。

また、逆に若手からメインキャスターの座を狙うケイラ・ポシュピシルを演じたマーゴット・ロビーもいいです。この役は実在でない人物なのですが、ロジャーから要求されたセクシャル・ハラスメントを迷いながら、恥じらいながらも、キャリアのため受け入れてしまうシーン、それから最後に真っ先に声を上げなかったメーガンを責めるシーンが良かったですね。単なるセクシー女優の枠を大きく超えた感があります。

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