工藤元(kudogen)公式 映画・ドラマ評論家

工藤元(kudogen)。1990年生まれの31歳。大阪府在住。 映画・ドラマが大好きで、年間200タイトル以上を視聴しています。工藤元(kudogen)公式では、私が実際に視聴した映画・ドラマを、あらすじ・ネタバレでご紹介。感想・解説・評価もあわせてご紹介します。

映画

『ザ・ループ』シーズン1エピソード7「怪物」ネタバレあらすじ伏線解説登場人物Amazonオリジナル『TALES FROM THE LOOP』

投稿日:2020年4月15日 更新日:

Amazonオリジナル『ザ・ループ』シーズン1エピソード7「怪物」のあらすじをネタバレで、登場人物、伏線ストーリー、結末ラストを詳しく解説しています。

Amazonオリジナル『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』エピソード7「怪物」について詳しい内容・ストーリーや伏線、登場人物と関係、結末・ラスト、感想や解説を紹介します。

※Amazonオリジナル『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』の登場人物と人間関係、製作・監督・俳優キャスト、感想や評判、原作者と原作との違いについては別記事で詳しく解説しています。

ザ・ループ TALES FROM THE LOOP シーズン1 (字幕版)

『ザ・ループ』各エピソードのネタバレあらすじ

『ザ・ループ』シーズン1

『ザ・ループ』シーズン1の各エピソードについては、他の記事で詳しく解説しています。

『ザ・ループ』シーズン1エピソード7「怪物」のネタバレあらすじ(概要)

少年ジョージは、友人と無人島に出かけます。友人の悪いおふざけにより、無人島に1人取り残されてしまいます。呆然としていると突然ウミヘビに左腕を噛まれてしまいます。

ジョージは島を捜索しますが、ボートの残骸、仕掛けられたトラップや小屋など人がいた痕跡があります。島にはエイリアンのような危険なロボットがいて、不安なジョージを威嚇します。

なんとか逃げ帰りますが、左腕が敗血症になり切断することになります。ジョージは心にも深い傷を負い、ロボットを忌まわしいものと考えます。

ジョージは大人になり、自分が左腕を失った年代の子供もいて、映画やスタンガンから少年時代の事を思い出します。ラスがもう死んでしまったので、島とロボットの秘密をクララから聞き出します。

ロボットはラスが第1号として作ったものでした。知能があり、ある意味「生きている」ロボットです。ただ、あまりにも外見などが異質だったため、ラスが島に隔離したのでした。しかし、それは町の人々を守るためでなく、町の人々の迫害からロボットを守るためでした。

ジョージはロボットの秘密を知り、これまでの思いが誤解だった事を知ります。島に渡りロボットと会い、自分の義手を見せて仲間だということを示し、1人で寂しいロボットの友人になろうと試みるのでした。

『ザ・ループ』シーズン1エピソード7「怪物」のネタバレあらすじ(詳細)

※ネタバレであらすじを紹介しています。未見の方はご注意ください。

ジョージの少年時代

ジョージ(少年時代)は、家で自作のラジオを調整しています。周波数が合わず雑音しか聞こえず、2人の友だちは待ちきれず部屋を出てしまいます。

ジェイコブと友人は映画館で、古い白黒ホラー映画を観ています。映画が終わり売店の前で、別の観客を友人と指差して笑います。知的障害者と母親のようです(伏線です)。3人は外に出て草原で岩をどけると、蛇がいます。友人がスタンガンで電気ショックを与え気絶させ、ジョージに投げて驚くのを見て笑います(伏線です)。

ジョージは家に戻りラジオを調整します。周波数が合うと雑音が聞こえてきますが、相変わらず明瞭な音にはなりません。

3人は海に浮かぶ島を見ながら、あの島には怪物がいるらしいと話します。無人島です。大昔、怪物は地下(ループ)から来てから大勢の人を殺し、島に追放したと言われているようです(伏線です)。

友人が、島へ行こうと言い出します。ジョージは「父親に禁止されている」と言いますが、泣き真似をしてからかわれます。友人はボートに乗り、ジョージも嫌々無人島を目指します。

ボートは海を進み島を目指します。海にはループの機械がいくつも立っています。

無人島での体験

3人は無人島に着きます。波打ち際に、朽ちた木製のボートがあります。「なぜボートが乗り捨てられている?」ボートには穴が空いていて、もう使い物にならないのでした(伏線です)。

友人に怪物がいるか見てこいと言われ、スタンガンを渡されます。ジョージは、島の森に分け入ります。木から石がいくつも紐で吊るされています。触ろうとした時、ボートのエンジン音が聞こえてきます。友だちに置いていかれてしまったのです。慌てて追いかけますが、もう沖に出てしまいました。

ジョージは1人島に取り残されます。木のボートに座り濡れた靴や靴下を脱いでいると、何かが波に打ち寄せされているのに気づきます。たくさんの機械や電子部品です。少年はいくつかの機械や電子部品を集め、組み合わせてアンテナを伸ばして通信できないか試します。

その時、何やら不穏な動きを感じて森の奥を見ます。逆に、海側から何かが飛びかかってきて腕を噛まれました。ウミヘビが逃げていきます。

ジョージは痛みをこらえ森の奥に入ります。森にはトラップがしかけてあります。何かが地面のワイヤーに引っかかると、木から吊るした空き缶が鳴る仕組みです。木にはなにかの手形が刻まれています。自分の手を重ねてみますが二周りも大きいものです(伏線です)。

魚の頭がやりのようなものに刺さって立っています。ジョージは不気味さを感じてそこから走って立ち去ります。夜になると激しい雷雨になります。ジョージは岩の下に隠れてやり過ごそうとします。

ジョージは夢をみます。いつもの部屋に寝ていますが、窓を見ると小さい虫がたくさん蠢いています。実際に目が覚め、昨日何かに噛まれた傷跡を見てみると、たくさんの虫がたかり穴から何かが出ています。

ジョージはショックを受け、フラフラと森に入ります。何か音がしてナイフを構えます。焚き火が燃えていて、側にテント小屋があります。思い切って中を開けるが誰もいません。ジョージは不気味な気配を感じ、何かの雄叫びを聞き、慌てて逃げていきます。

森の中でトラップにひっかかります。木から吊るされたトラップにぶつかればひとたまりもありません。地面に仕掛けられたロープに足を取られますが、なんとか靴を脱いで抜け出します。

ジョージは息をひそめ隠れていますが。何かロボットのようなものがズシリズシリとあたりを歩いています。ロボットのようなものがいなくなった隙に、昨日の寝床まで逃げ帰り、入り口に木を立て入ってこれないようにします。

「ジョージ、ジョージ、出てこい。どこにいる?」と得体のしれない何かが動き回っています。なぜ自分の名前を知っているのでしょうか。幻覚なのか分かりません。声が聞こえなくなったので外に出ようとすると、エイリアンのようなものが急に襲ってきます。スタンガンで攻撃するジョージ。エイリアンは一度は怯みますが、また立ち上がり向かってきます。

ジョージは慌てて海へ逃げます。ボートが沖へ去ろうとしているのが見えます。「待って!」と叫びますが、聞こえずにボートは行ってしまいます。ジョージは絶望し、海に倒れ込んで気絶します。そこにボートが戻ってきます。

義手を手に入れる

場面は変わり病室です。看護婦が「お母さんが迎えに来た」と言います。ジョージは起き上がりますが、左手がありません。切断手術を受けたようです。ジョージの母(母親はクララですが若いころのため俳優が違うようです)が来て、ジョージを強く抱きしめます。

ジョージは部屋でラジオを修理しています。友だちがやってきて、外から「ジョージ、いるんだろ」と呼びますが、ジョージはカーテンを閉めて隠れます。会いたくないようです。

ジョージが1人食事をしていると、ジョージの父ラスがやってきます。「島に1人でいる時、何か見たか?」うなずくと、「誰かに話したか」と聞かれます。首を振るジョージ。「島には行くなといったのに行って見てしまった。誰にも話すな」ジョージはラスに、誰にも話さないと約束します。

ジョージの腕には何やら機械が取り付けられています。遠隔で義手を操作しているようです。義手は本当の腕のように、スムーズに自由自在に動きます。義手がジョージに取り付けられます ジョージはボールを義手でつかみ、満足そうに笑います。

学校でテストを受けています。隣の席の女の子がメモを渡してきます。「あなたはロボット?」ジョージは、自分が異質なものと見える事を知り、少し憮然とした顔をします。

夜、ベッドに入るとジョージはむせび泣きます。やはり傷ついているのです。ふと気づくと、義手が月明かりを浴びて凛々しく立っているのが見えます。なんとなくジョージは力強さを感じ、また眠りにつきます。

無人島の秘密

場面は現在に変わります。ジョージはロレッタと2人寝ています。ジョージは起きて義手を装着し、ティーパックで紅茶を淹れて飲みます。起きてきたロレッタが言います。「また寝言を行ってた」「何て」「動揺してた。何と言ったかは分からない」ジョージの心は癒えていないようです。

ジョージが家で義手を操作していると、何か音がします。スタンガンの電流がバチバチっと弾けています。「コール!」と呼ぶと、クローゼットに隠れていたコールがでてきます。置いてあったスタンガンを勝手に使っていたようです。「怪我するぞ」ジョージはクローゼットの高い場所にスタンガンをしまいます。

ジョージは、ループで義手のメンテナンスを受けます。技術者から「旧型を使っているんですね。新型に変えますか?と」言われますが、馴染んでいるからと断ります。「修理で新品同様になりますよ」と言われます。

床屋にいると、1人の少女が義手に近寄ってきます。ジョージは「怖がらなくていい。少し違うだけさ」と言います。義手に握手され、少女はほほえみます。

ジョージはコールと家で映画を見ています。少年時代に見た、あの怪物が出てくる同じ映画です。ジョージの脳裏に、無人島で経験したビジョンが蘇ります。

夜になり、ロレッタとジョージは歯を磨いています。「子どもたちにも(腕の事を)話していない」「聞かれた?」「いや」「話せば?蛇に噛まれて敗血症になっただけ」「そうだな」

ジョージは夜起きて、クローゼットから自作ラジオを取り出します。周波数を調整していくと、突然大きな音が鳴り響きスイッチを切ります。

ジョージはクララと食事しています。ジェイコブがループでパネル修理をすることになったと話します。本題に入り「親父が島の話をしたことは?何がいるとか」と聞きます。なぜ知りたいか聞かれ、「親父から聞いていないし、もう親父はもういないから」と答えます。

クララが話します。「島にいるものは彼の子供同然だった。でも彼の作ったものを人々は受け入れなかった。生きていたの、あれなりに」ジョージは答えます。「まだ生きている、わかるんだ」

クララが「長い間ずっと1人でかわいそうに」と言うと、ジョージは驚いて「かわいそう?俺にあの島で何があったと思う?」と詰問します。「なぜ生かした?」「第1号だから」とクララは答えます。「彼は自分を責めてた。でもあれはあまりにも違っていた。異質なものは嫌われる。だから彼はあれを島に隔離した」

「町の人を守るために?」とジョージが聞きます。クララは「逆よ。町の人からあれを守るためよ」と即答します。

ロボットとの再会

ジョージはスタンガンを持ち、また島に向かいます。ラスに、島には行くなと言われた記憶が蘇ります。森の中で、気に刻まれたあの手形を見つけます。もう大きさは自分の手と変わりません(伏線回収)。

夜になります。ジョージは、焚き火とテント小屋に向かいます。あたりを見回すと、ドスンドスンと足音をたてて何かがやってきます。少年時代に襲われた、エイリアンのようなアンドロイド型のロボットです。驚いて見つめるジョージに、奇声を浴びせかけます。

「僕を覚えてるか?」ジョージは語りかけます。「実は、親父が君を作った。君をボートに乗せ、君を守るためにここに連れてきた。」何十年も前に、木のボートでこの島にやってきたビジョンが、ロボットの脳裏に現れます(伏線回収)。

ロボットは戸惑っているように見えます。ジョージは「謝りたい。何も知らなくて君を傷つけた」と、少年時代のことを謝罪します。奇声を上げて警戒し、後ずさりするロボット。

ジョージは「何もしないよ」と言い、自分の義手を見せ、外して地面に置きます(伏線回収)。ジョージは真剣な顔でロボットを見つめています。ロボットに気持ちが伝わったのでしょうか。ロボットがゆっくりと近づいてくるところで、物語は終わります。

『ザ・ループ』シーズン1エピソード7「怪物」の伏線・ストーリーと感想・解説

シーズン1エピソード7では、ジョージの少年時代の経験を物語として展開していきます。

これまでのエピソードと違って 伏線というか対比と因果関係、メタファー?が多く使われているような気がしました。例えば、

  • ラジオを修理する→義手をメンテナンスする
  • 怪物を表すホラー映画→怪物のようなロボット
  • 映画館で障害者をからかう→ジョージも障害者に
  • 蛇をスタンガンでいじめる→ウミヘビに噛まれ敗血症に
  • 異質なロボットにおびえる→自分も(異質な)ロボットと言われる

といった感じです。

『ザ・ループ』の脚本は、全てナサニエル・ハルパーンが1人で書いていますが、各エピソードの監督は全てバラバラです。そのため、脚本に書かれていないシーンが監督の裁量で挿入されていると思われます。各エピソードでタッチや表現が異なるのはそのためなんですね。

エピソード7でジョージが義手になった原因が分かりますが、単純にはウミヘビに噛まれて敗血症になったのが理由です。ただ、その背景にはループ、というよりも機械と人間の共存があったからその事故が起きたわけです。そう意味では、全体のテーマとしては、機械と人間との関わりという、『ザ・ループ』全体の世界観に沿った概念を扱っていると思いました。個人的には、これまでのエピソードの中で、一番しっくりきた話でしたね。原案のシモン・ストーレンハーグのイラストにもマッチしていると思います。

特に、無人島に置き捨てられたロボットについて、クララが「ずっと1人で寂しく暮らしてかわいそうに」と思いやるシーン、また、ロボットを隔離した原因が「危険なロボットから町の人々を守るため」ではなく、「町の人々からの迫害からロボットを守るため」というのも、私たちの現実の世界でもロボットと人間の共存が少しずつ始まってきて、そこで起きうる課題を提示しているようで興味深いです。

また、この「(本来人のためであるはずのロボットを)人々が迫害する」というのは、本エピソードのもう1つの大きなテーマである、「人間は異質なものを排除する」というところにつながります。

ジョージは、無人島のロボット=異質なものと遭遇した時、それを拒絶します。そのせいで(直接の原因ではないですが)自分も左腕を切断し義手となります。はっきりとは描かれていませんが、この事故がジョージとラスの間に溝を作ったと思われます。

友人との関係も変わり「あなたはロボット?」と揶揄されるなどの経験を通して、自分が「異質なもの」になったことを感じ、心に傷を負い。対人関係に一種の壁をつくってきたのだと思います。

ただクララを通じてラスの思いとロボットが隔離された経緯を知り、ロボットは自分と同じ境遇だと感じ、ラストシーンの語りかけにつながっていきます。ロボットといっても単なる機械ではなく、友人や大切な存在として一緒に関係を構築し共存していく、そんな未来が来ているということを強く思わされました。

ザ・ループ TALES FROM THE LOOP シーズン1 (字幕版)

-映画

執筆者:

関連記事

アップロード_8

『アップロード』シーズン1エピソード8「天国選び」あらすじネタバレ登場人物伏線解説Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』

Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』シーズン1エピソード8「天国選び」のあらすじをネタバレで、伏線ストーリー、結末ラスト、登場人物と人間関係、感想や評価を詳しく解説し …

貴族降臨

工藤元(kudogen)の映画あらすじ・ネタバレ解説『貴族降臨』

※2021年9月19日更新 公開初日に実際に映画館で鑑賞した、映画『貴族降臨PRICE OF LEGEND』のあらすじを詳細までネタバレで紹介、ストーリーや結末ラストを詳しく解説しています。 2020 …

アップロード_3

『アップロード』シーズン1エピソード3「ネイサンの葬儀」あらすじネタバレ登場人物伏線解説Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』

Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』シーズン1エピソード3「ネイサンの葬儀」のあらすじをネタバレで、伏線ストーリー、結末ラスト、登場人物と人間関係、感想や評価を詳しく …

アップロード_2

『アップロード』シーズン1エピソード2「5つ星」あらすじネタバレ登場人物伏線解説Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』

Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』シーズン1エピソード2「5つ星」のあらすじをネタバレで、伏線ストーリー、結末ラスト、登場人物と人間関係、感想や評価を詳しく解説して …

アップロード_4

『アップロード』シーズン1エピソード4「セックススーツ」あらすじネタバレ登場人物伏線解説Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』

Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』シーズン1エピソード4「セックススーツ」のあらすじをネタバレで、伏線ストーリー、結末ラスト、登場人物と人間関係、感想や評価を詳しく …