※2021年10月21日更新
Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』シーズン1エピソード7「パパの見学」のあらすじをネタバレで、伏線ストーリー、結末ラスト、登場人物と人間関係、感想や評価を詳しく解説しています。
※Amazonオリジナル『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』全シーズン全エピソードのあらすじ(ネタバレ)、登場人物と人間関係、製作・監督・俳優キャスト、感想や評判、原作者と原作との違いについては別記事で詳しく解説しています。
『アップロード』全シーズン全エピソードをあらすじネタバレで解説。登場人物・人間関係、キャスト、結末・ラスト、感想・評価を紹介。
目次
工藤元(kudogen)のドラマあらすじネタバレ解説:『アップロード』各エピソードのネタバレあらすじ
『アップロード』シーズン1
『アップロード』シーズン1の各エピソードについては、他の記事で詳しく解説しています。
- シーズン1エピソード1「アップロードへようこそ」
- シーズン1エピソード2「5つ星」
- シーズン1エピソード3「ネイサンの葬儀」
- シーズン1エピソード4「セックススーツ」
- シーズン1エピソード5「グレーゾーン」
- シーズン1エピソード6「お泊り会」
- シーズン1エピソード7「パパの見学」
- シーズン1エピソード8「天国選び」
- シーズン1エピソード9「アップデート前夜」
- シーズン1エピソード10「フリーヨンド」
工藤元(kudogen)のドラマあらすじネタバレ解説:『アップロード』シーズン1エピソード7「パパの見学」のネタバレあらすじ(概要)
※ネタバレであらすじを紹介しています。未見の方はご注意ください。
ネイサンとノラは良い雰囲気になりますが、付き合うにはアップローダーに良いイメージを持っていない父デイブと、イングリッドの問題があります。イングリッドは逆に、ネイサンのアップロードを停止する時間をもうけて、自分の時間を作ろうともしています。
デイブはノラの職場訪問の一貫で、レイクビューを体験することになります。初めは戸惑ったデイブも、少しずつ仮想世界に慣れていきます。ネイサンはデイブにレイクビューを案内します。デイブの、亡くなった妻の魂は死後の世界にあるという考えがなかなか変わりません。
ネイサンの死の謎に関わる人物、ジョシュ・ピッツアーが殺害されていました。ノラは謎に迫るため、マネージャーのルーシーのPCを調べることにします。ホライズン社では謎の人物がレイクビューのデータベースに爆発物をしかけます。
ホライズン社では爆発がおき、アップローダーが3Dポリゴンになるなど影響が出ますがまた復旧します。ノラはその間に、データベースに不明なIDからアクセスがあることを突き止めます。
デイブのレイクビュー訪問も終わり、デイブは思っていたより仮想世界を評価して満足そうです。ただし、自分はアップロードしないことをノラに告げます。
工藤元(kudogen)のドラマあらすじネタバレ解説:『アップロード』シーズン1エピソード7「パパの見学」のネタバレあらすじ・伏線・ストーリー(詳細)
※ネタバレであらすじを紹介しています。未見の方はご注意ください。
ピッツアーの死
ノラ、アリーシャ、バティアのエンジェル3人がマネージャーから詰問されています。アリーシャは、アップローダーのカプート氏のデータが格納されたハードドライブを紛失し、カプート氏が行方不明になってしまっています。ノラはネイサンの隣で寝ていたことを責められ、バティアは机の下で漬物を漬けていたのでした。
ネイサンとノラはチェスをしています。チェスの記憶がないはずのネイサンも良い手を指しています(伏線です)。ネイサンと寝ていた事で問題になった事を言うと、今度は僕の部屋に来て目覚まし時計をかければいいと誘われます。ノラも嬉しそうですが、ネイサンはその前にイングリッドと話し合う必要があると言います。
イングリッドは配偶者を亡くしてアップローダーにした未亡人の集まりに出ています。イングリッドは、ネイサンのビジネスパートナーのジェイミーとキスしてしまった(実際はそれ以上の事もしていた)事を告白します。ネイサンと喧嘩した日に、ネイサンのハードドライブを探しに来たジェイミーと会っていたのです。
ノラは父親のデイブがレイクビューに来ることをネイサンに告げ、仮想世界の案内を頼みます。そして、「できれば父親に、死んだらレイクビューに来ることを説得して欲しい」と言います。チェスはノラがチェックメイトで勝ちますが、実はネイサンはチェスを知らず、AI従業員にチェスをプレイさせていたのでした(伏線回収)。
ノラはホライズン社でPCを見ていましたが、カバーン社のピッツァー氏が遺体で発見されたニュースに驚きます。ジョシュ・ピッツァーは「アップロード詐欺」にあい、偽物のスキャンで頭を焼き切られてしまったようです。ノラはネイサンに、ピッツァーの事を知っているか聞きます。カバーン社とジョシュ・ピッツァーは、ネイサンの壊された記憶にあった「ビヨンド」のプレゼン先だからです。ノラは誰がネイサンの記憶に侵入し、ネイサンを殺したのかを調べると言います。
デイブのレイクビュー訪問
ネイサンの父デイブは、ホライズン社でVRスーツとHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を着けて仮想世界に入ります。レイクビューが、現実そっくりの世界で驚くデイブ。しかし、ディランがAIのガム販売員をビームで狂わすのを見て、わけが分からなくなり退散してしまいます。
イングリッドは、週に6日ぐらいネイサンのアップロードを停止しようかと検討していると言い、他の未亡人と停止することについて議論します。イングリッドが停止する利点(人生設計をしやすい・時間が増える・コストがかからない)と言うと、他の未亡人が(ネイサンが悲しむ・愛する人との時間が少なくなる)などと反論します。「愛はお金じゃない」という未亡人に、イングリッドは「どこにアップロードしたの?」と聞きます。「Kマート(の仮想世界)」と答えを、バカにします(はっきりとは描かれませんがKマートという名前から、レイクビューに比べるとチープな仮想世界と思われます)。
デイブはもう一度レイクビューを訪れます。今度はノラと会うことができ、少し仮想世界に慣れたようです。レストランでルークがミルドレッドと話しています。ミルドレッドは怪しい目つきでルークを誘い、2人は良い雰囲気になります。
ノラは、デイブにネイサンを紹介します。ネイサンはAIのふりをして少しデイブをからかいながら、レストランに連れていきます。デイブはミルドレッドの白い顔(100歳を超えているので白黒写真をデータとしている)を見て気持ち悪いと言いますが、ネイサンは逆に美しいとも言えると反論します。現実で交わることがない(年齢差があるから)2人が話しているのです。
ルークとミルドレッドはエロい話しをしていて、ミルドレッドは関節を柔らかくしているからすごいセックスができる(伏線です)と言い、デビット・チョークは絶滅したクロサイのレア肉を食べて自慢します。ノラとネイサンは、デイブが仮想世界にげんなりするのではないかと心配です。
デイブとネイサンは人間の魂や意識について議論します。デイブは、「魂はある、死んだ妻は私を待っている(仮想世界ではなく、死後の世界)」と言い、ネイサンは否定派です。デイブは、死んだ妻を思い日々暮らしていると言います。デイブをアップロードしたいノラは複雑な気持ちです。
マネージャーのルーシーがランチで退出します。その間に、ノラはルーシーのPCを調べます。メールをチェックすると、履きつぶしたブーツの返品を断られているようです。
ネイサンはデイブを「記憶パーラー」に連れていきます。アップローダーが持っている記憶を、幼少時の記憶から最近まで、映像で見れるのです。デイブはネイサンの記憶を見たいといい、お父さんと遊んだ思い出をと見せてくれと言います。ネイサンは躊躇いますが、父親との触れ合い方で人物が分かるとデイブは言います。
記憶が映像として蘇ります。ネイサンはまだ小さい子供で、父親とボール遊びをしています。ネイサンは微笑みながら映像を見ます。これが最新の記憶なので、あまり大きくなってからの触れ合いはないようです。ホライズン社のクレジットが流れ、映像は終わります。デイブは、ネイサンの父が早くに死んだと思いますが、ネイサンは僕が知っている限り生きている、逆に僕の死は知らないかもと言います。
ネイサンはデイブに言います。「生前、クラブ遊びと仕事の往復で人生を無駄にしていた。でもレイクビューで色々と気付かされる。ここでノアに会った事、良い友人でとても最高の経験をしている。大事なのは生き方だ」
ホライズン社のレイクビューのデータ保管庫に、誰かが侵入して何か時限爆弾のようなものを取り付けます。
ネイサンの死の謎
ノラは、ルーシーのPCをピッツァーの名前で検索すると1通のメールを見つけます。ラドライフという人物からで、「覚悟しろ。アップロードのデータを外部に売っているやつがいる。公表すれば悪評がたつぞ」というものでした。
ルークはミルドレッドとベッドにいます ミルドレッドは足が顔の横まできていて確かに関節が柔らかくなっています。セックスは最高だったようで、馬鹿な話をして2人は盛り上がります。
ノラはルーシーのPCからデータベースに侵入しますが、アクセスは特定のIDしか許可されていないようです。6143Yという従業員コードに見覚えはなく、誰だろう?と訝しがります。その時レイクビューのデータベースで爆発がおきます 振動はエンジェルたちにも伝わり大騒ぎです。
おそらく爆発の影響でしょう、レイクビューのアップローダー達のアバターが、古い3Dポリゴンに変わってしまいます。ルーク達は喜びますが、ネイサンは戸惑います。「こんなことは初めてです」ネイサンは、せっかくデイブと分かり合えそうだったのにと残念がります。
アリーシャたちエンジェルは避難します。途中でアイバンにノラの行方を聞かれますが、アリーシャはもう避難したとウソをつきます。少し時間が経ちPCが復旧したのでノラはなんとか秘密に迫ろうと焦ります。レイクビューではネイサンの姿形が戻ります。ネイサンはデイブを説得しようと、人間の本質について話し出しますが、デイブは話をそらします。
ノラは、全社員のデータベースからIDを探りますが該当なしです。ルーシーや従業員が戻ってきて、アリーシャはノラのためにルーシーがエレベーターを出るのを邪魔して時間稼ぎしますが、カピート氏のアバターに入り「彼のふりをして奥さんをダンスに誘うように」言われてしまいます。アリーシャは「すぐ逃げて」とノラにメッセージを送り、ノラはぎりぎりメモを取り逃げ出します。
ノラはレイクビューにデイブを迎えに来ます。ネイサンは、デイブを満足させられなかったと残念がりますが、実はデイブは満足していました。「最高だったよ」とネイサンにお礼を言います。レイクビューではみなダンスを楽しんでいます。カプート氏のアバター(老人)が突然、最新のダンスを踊り始めます。アリーシャがノリノリで動かしいているのです。
ノラとデイブはバスで帰りながら、2人話します。デイブは、「ネイサンにアップロードの説得をされそうになったよ」と言います。レイクビューの魅力も伝わったようです。ノラがネイサンの人間としての印象を聞くと、「ネイサンは好青年だと。ただ、生きていて欲しかった」と言います。デイブはやはり生者とアップローダーが恋愛関係になるのは無理だと考えているようです。
また、デイブはやはり死後アップロードをするつもりが変わらなかったようです。ノラは少しがっかりしますが、デイブに言います。「もしアップロードしないなら1つお願いがある。死んだママによろしく伝えて」
工藤元(kudogen)のドラマあらすじネタバレ解説:『アップロード』シーズン1エピソード7「パパの見学」の感想・評価・解説
今回の『アップロード』のエピソードでも、いわゆる「不気味の谷」が描かれます。デイブは、白い顔をしたミルドレッドを気持ち悪いと言い、ネイサンは美しいとも言えると反論します。物質世界に生きる生者と、データ世界に生きる死者との感覚の違いが如実に出ていますね。
また、デイブとネイサンの議論を通して、おそらく本作のテーマでもある「魂や心はあるのか。人間の意識はデータなのか」という問題が問われます。特に結論が出るわけではない(というより、本作では明確な結論を出さないような感じです)のですが。ただ、ノラとデイブのように、お互いの考えを合わせる事はできませんが、考えの違いを乗り越えお互いを思いやっている様子は、人間の可能性を感じさせますね。
脚本・展開としてはシットコム感が相変わらずあり、小ネタがところどころに挿入されます。バティアは机の下で漬物を漬けていることを責められますが、東欧出身のような外見なのでしょうね。我々にはちょっと分かりません。
ルークとミルドレッドのベッドでの会話(子豚がどうしたこうした的な)も、私の理解不足かもしれませんが、何が面白いのかよく分かりませんでした。ルーシーがメールで、履きつぶしたブーツの返品を断られているのは笑いどころ的には分かります。笑えませんが。
仮想世界ネタとしては、ルークとミルドレッドのセックスが「100年前に生きていた人とセックス」することになるので、これは確かにありそうな話しです。アップローダーどうしのセックスはこれまで本作では描かれなかったのですが、お互いに感じるようにデータが操作されるのでしょうね。
また、レイクビューのデータが一部破壊され、外見が3Dポリゴンになってしまうシーンも、半分ネタとしての演出ですが仮想世界あるあるですね。戸惑うネイサンと、逆にポリゴンになって喜ぶルークが、これまでの印象と正反対で面白かったです。
ストーリー的には、ノラがネイサンの事故の謎に迫ってきました。まず間違いなくホライズン社の人間が関わっていそうですね。可能性としてはアイバンです。ルーシーのメールにも、「外部にデータを漏らしている人間」を責めるような受信がありました。ただアイバンは黒幕では無さそうなので、うまく利用された感じの立ち位置でしょうね。
また、ピッツアーも誰かに殺害されていました。フランが事故した時に話していたので、ピッツアーもかなり怪しい存在でしたが、これでまた手がかりがなくなった感じですね。